目黒区の中古マンション価格推移【2007-2025年】|地区別の坪単価と相場の読み方

目黒区の中古マンション坪単価は、2007年の約287万円/坪から2025年の約471万円/坪へと、この18年でおよそ1.6倍に上昇しました。ただし、この「区平均」だけを見て買う・売るを判断するのは危険です。目黒区は区内の地区によって坪単価に倍近い開きがあり、区平均を24%上回る三田から、37%近く下回る洗足まで、同じ「目黒区」でも相場はまったく異なります。この記事では、区全体の18年推移を局面ごとに整理したうえで、27地区の坪単価と区平均との差を主役に据えて解説します。

目黒区の中古マンション坪単価はこの18年でどう動いたか

目黒区の中古マンション 平均坪単価の推移
値(円/坪)
20072,873,751
20082,604,513
20092,755,002
20102,669,542
20112,505,416
20122,557,070
20132,572,990
20142,673,638
20153,008,863
20163,152,857
20173,511,486
20183,446,736
20193,414,361
20203,489,468
20213,648,968
20223,895,520
20234,060,768
20244,165,373
20254,716,116

2007年287万円→2025年471万円、坪単価の全体像

まず区全体の中古マンション坪単価の推移を押さえます。2007年は約287万円/坪。リーマンショックを挟んで一度落ち込んだ後、2015年に約300万円/坪へ乗せ、2020年以降に一段と加速して2025年には約471万円/坪に到達しました。18年間の上昇率はおよそ64%です。

注目すべきは、この上昇が一本調子ではないという点です。前半の約8年間はほぼ横ばい〜緩やかな回復にとどまり、実質的な上昇の大半は2015年以降、とりわけ2020年以降に集中しています。つまり目黒区の相場は「じわじわ上がった」のではなく、局面ごとにギアが切り替わってきたと理解するのが正確です。

2011年の底値とリーマンショック後の調整局面

2007年の約287万円/坪をピークに、2008年は約260万円/坪へ下落。その後も調整が続き、2011年に約250万円/坪で底を打ちました。2007年比でおよそ13%の下落です。2012年約255万円/坪、2013年約257万円/坪と、しばらくは底値圏で横ばいが続きました。この時期に購入できた買い手は、結果的に最も有利なタイミングを取れたことになります。

2015年以降の上昇局面と直近1年・3年・5年の変化率

2014年に約267万円/坪まで戻すと、2015年には約300万円/坪へと大台に乗せ、2017年には約351万円/坪まで一気に上昇しました。ここから相場の景色が変わります。直近の勢いは数字にはっきり表れており、1年で+12.1%、3年で+24.8%、5年で+34.3%という上昇率です。5年で3割超という伸びは、目黒区の相場が今なお強い上昇局面にあることを示しています。

地区別に見る目黒区——区平均を上回るエリア・下回るエリア

目黒区 地区別の平均坪単価(2025年)
順位地区平均坪単価
1三田586万円/坪区平均比 +24.3%
2原町552万円/坪区平均比 +16.9%
3東山549万円/坪区平均比 +16.5%
4東が丘546万円/坪区平均比 +15.8%
5中目黒530万円/坪区平均比 +12.4%
6上目黒521万円/坪区平均比 +10.5%
7大橋512万円/坪区平均比 +8.6%
8目黒510万円/坪区平均比 +8.1%
9下目黒494万円/坪区平均比 +4.8%
10中町476万円/坪区平均比 +0.9%
11鷹番465万円/坪区平均比 -1.4%
12中央町456万円/坪区平均比 -3.3%
13駒場455万円/坪区平均比 -3.5%
14青葉台453万円/坪区平均比 -4.0%
15祐天寺446万円/坪区平均比 -5.4%
上位15地区を表示(目黒区内で3年以上のデータがある27地区)

ここからがこの記事の本題です。2025年時点の区平均坪単価に対し、27地区がどれだけ上振れ・下振れしているかを見ると、目黒区という区の「内部格差」の大きさがわかります。

区平均を大きく上回る三田・原町・東山(+15〜24%)

最も高いのは三田で約586万円/坪(区平均比+24.3%)。次いで原町が約551万円/坪(+16.9%)東山が約549万円/坪(+16.5%)東が丘が約546万円/坪(+15.8%)と続きます。これらは目黒区の中でもトップグループを形成する地区で、区平均の約471万円/坪を大きく引き離しています。同じ区内でも、これらのエリアを買うか下位グループを買うかで、坪あたり200万円以上の差が出ることになります。

区平均に近い中目黒・上目黒・大橋・目黒

区平均をやや上回る中位グループには、中目黒(約530万円/坪・+12.4%)上目黒(約521万円/坪・+10.5%)大橋(約512万円/坪・+8.6%)目黒(約510万円/坪・+8.1%)が並びます。いずれもブランド力・交通利便性の高い地区で、区平均をコンスタントに上回る安定した相場を形成しています。さらに下目黒(約494万円/坪・+4.8%)、中町(約476万円/坪・+0.9%)あたりまでが、ほぼ区平均〜やや上のゾーンです。

区平均を下回る洗足・五本木・柿の木坂(-25〜37%)

一方、区平均を大きく下回る地区もあります。洗足は約298万円/坪(-36.8%)五本木は約302万円/坪(-35.9%)八雲は約344万円/坪(-27.1%)柿の木坂は約353万円/坪(-25.2%)。上位の三田(約586万円/坪)と洗足(約298万円/坪)を比べると、坪単価で約2倍の開きです。中根(約376万円/坪・-20.2%)、南(約366万円/坪・-22.4%)なども区平均を大きく下回ります。「目黒区だから高い」という一括りの理解が、いかに実態とずれるかがわかります。

2007年からの伸び率で見る東が丘・東山・原町の躍進

現在の水準だけでなく、2007年からの伸び率を見ると別の顔が見えてきます。東が丘は+147.9%東山は+131.9%中目黒は+130.8%平町は+129.9%原町は+127.5%と、この18年で価格が2倍以上に伸びた地区が並びます。洗足も2008年比で+118.8%と大きく伸びており、水準は低くても上昇率では上位グループに匹敵します。逆に、上目黒は+24.5%、柿の木坂は+25.5%、中根は+29.1%と、伸び率では控えめです。上目黒はもともと2007年時点で約419万円/坪と高い水準にあったため、伸びしろが相対的に小さかったと読めます。

上昇の局面をどう読むか(何が価格を動かしたか)

2007-2012年:リーマンショックと坪単価の下落・調整

2007年の約287万円/坪から、2008年のリーマンショックを経て相場は下落局面に入りました。2011年に約250万円/坪で底を打ち、2012年約255万円/坪まで、底値圏での横ばいが続きます。この5年間は、買い手にとって歴史的な仕込み時だったといえます。

2013-2015年:回復局面と坪単価300万円台への突入

2013年約257万円/坪、2014年約267万円/坪と回復基調に乗ると、2015年には約300万円/坪へ到達。金融緩和と都心マンション需要の高まりを背景に、目黒区の相場はようやく2007年のピークを明確に上抜けました。

2016-2019年:踊り場と一時的な伸び悩み

2016年約315万円/坪、2017年約351万円/坪と急伸したものの、2018年は約344万円/坪、2019年は約341万円/坪と、この3年間はむしろ微減で足踏みしました。急上昇の反動と価格に対する慎重さが交錯した、いわゆる踊り場の局面です。

2020-2025年:コロナ後の急伸と坪単価471万円への到達

2020年約348万円/坪から相場は再び動き出し、2021年約364万円/坪、2022年約389万円/坪、2023年約406万円/坪、2024年約416万円/坪と着実に上昇。そして2025年には約471万円/坪へ跳ね上がりました。直近1年だけで+12.1%という伸びは、踊り場を抜けた後の上昇局面が今も継続していることを物語ります。

地価の騰落率が示す足元の勢い

目黒区の地価変動率(騰落率)
項目値(%)
直近1年12.1
3年24.8
5年34.3

直近1年+12.1%・3年+24.8%・5年+34.3%が示す上昇ペース

目黒区の地価騰落率は、直近1年で+12.1%、3年で+24.8%、5年で+34.3%。この3つの数字を並べると、年率換算のペースが直近ほど速まっていることがわかります。5年で34.3%(年平均約6%台)に対し、直近1年は+12.1%。つまり足元1年の伸びが、過去平均を明確に上回っているのです。

短期の伸びは加速局面か、それとも一時的な反動か

直近1年の+12.1%を、加速局面の始まりと見るか、行き過ぎた短期反動と見るか——これは買い手・売り手の判断を分ける重要な論点です。過去を振り返れば、2016-2017年の急伸後に2018-2019年の踊り場があったように、目黒区の相場は上昇と足踏みを繰り返してきました。現在の水準は坪単価ベースで過去最高を更新中であり、短期の勢いだけで飛びつくのではなく、地区ごとの水準差を踏まえた冷静な判断が求められる局面です。

目黒区で買う・売るときにこのデータをどう使うか

買い手が地区選びで見るべき坪単価と区平均との差

買い手がまず確認すべきは、検討している地区が区平均(約471万円/坪)に対してどの位置にあるかです。三田(+24.3%)や原町(+16.9%)のような上位グループは値崩れしにくい一方、割高感もあります。逆に洗足(-36.8%)や五本木(-35.9%)は、区平均より大幅に安く入れるうえ、洗足は伸び率も+118.8%と高い。「目黒区で予算内に収めたい」なら、下位グループの中で伸び率の高い地区を探すのが合理的です。

売り手が売却タイミングを判断するための視点

売り手にとっては、坪単価が過去最高圏にある今が、売却を検討する一つの好機です。区全体で直近1年+12.1%という上昇の中、自分の物件がある地区が上位・中位・下位のどこに位置し、2007年からどれだけ伸びてきたかを把握することで、売り出し価格の妥当性を判断できます。特に東が丘(+147.9%)や東山(+131.9%)のように大きく伸びた地区では、含み益が大きい可能性があります。

区平均だけで判断しない——地区別データの活用法

最も重要なのは、「目黒区の相場は約471万円/坪」という区平均だけで判断しないことです。実際には三田の約586万円/坪から洗足の約298万円/坪まで、区内で約2倍の開きがあります。区平均はあくまで出発点にすぎません。検討中の地区の坪単価・区平均との差・2007年からの伸び率——この3点をセットで見ることが、目黒区で失敗しない購入・売却の第一歩です。

まとめ

  • 目黒区の中古マンション坪単価は2007年約287万円/坪→2025年約471万円/坪で、18年間で約1.6倍。上昇の大半は2015年以降、特に2020年以降に集中している。
  • 相場は一本調子ではなく、2011年に約250万円/坪で底打ち→2015年に300万円台→2018-2019年の踊り場→2020年以降の急伸という局面で動いてきた。
  • 区内格差が大きく、三田(約586万円/坪・区平均+24.3%)から洗足(約298万円/坪・-36.8%)まで約2倍の開きがある。区平均だけで判断してはいけない。
  • 2007年からの伸び率では東が丘+147.9%、東山+131.9%、中目黒+130.8%が突出。洗足も+118.8%と、水準は低くても伸び率は高い。
  • 足元の勢いは強く、地価騰落率は1年+12.1%・3年+24.8%・5年+34.3%。直近1年の伸びが過去平均を上回る加速局面。
  • 買い手は「地区の坪単価×区平均との差×伸び率」の3点セットで、売り手は過去最高圏の今の水準と自地区のポジションを踏まえて判断するのが賢明。

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