中古マンションの坪単価が、同じ街の土地の坪単価に対してどれだけ割高かを示したランキングです。数値が大きいほど、土地に比べてマンションの価値が高く評価されている街ということになります。
**平均値ではなく中央値(ちょうど真ん中の価格)で集計しています。**平均値は極端に高い1件に引っ張られるため、実際には成約していない水準が「相場」として出てしまいます。中央値はその影響を受けません。
1位となったのは**長野県北佐久郡軽井沢町**で、倍率は**18.06倍**、中古マンションの坪単価中央値は**229万円**でした。2位の**埼玉県東松山市**(16.38倍)、3位の**茨城県つくば市**(13.07倍)と比べても差が大きく、突出した順位となっています。
軽井沢町の参考成約例を見ると、2億3,000万円・120平方メートルや2億2,000万円・130平方メートルといった高額な取引が確認できます。別荘需要の強い土地柄で、マンションといっても別荘用途の高級物件が取引の中心にあることが、土地の坪単価との差を押し広げている一因と考えられます。
上位の中でも意外性があるのは2位の**埼玉県東松山市**です。倍率こそ16.38倍と軽井沢町に次ぐ高さですが、マンションの坪単価中央値自体は**41万円**と、上位15件の中では低い水準にとどまります。つまり東松山市が上位に入っているのは、マンション価格が特別高いからではなく、土地の坪単価がそれ以上に低いために倍率が押し上げられている構図です。
実際の成約例を見ても、3,700万円・95平方メートル・4LDKや3,500万円・80平方メートル・3LDKといった、突出した高額ではないファミリー向け物件が中心となっています。倍率という指標は、マンションの割高さだけでなく土地の水準の低さによっても動くことが、この街の順位からうかがえます。
上位15件を眺めると、**熱海市**や**伊東市**といった観光・別荘需要のある地域と、**つくば市**や**甲府市**、**高崎市**のような地方の中核都市が混在しているのが特徴です。前者は熱海市の参考成約例(3億3,000万円・125平方メートルなど)に見られるように、限られた好立地に高額な物件が集中しやすく、後者は駅前再開発などで新築・築浅マンションの供給が進む一方、郊外に広がる土地の価格水準は相対的に抑えられている、という構造が背景にあるとみられます。いずれのタイプも、マンション需要が特定のエリアや物件に集中しやすく、それが土地全体の水準との差を広げやすい街だと言えそうです。