公示地価 上昇率ランキング5年(都道府県別・2025年)

国土交通省が公表した公示地価をもとに、都道府県別の5年間の変動率を集計しました。地価そのものの高さではなく、どれだけ上昇したかという伸び率に注目したランキングです。

首位は福岡県、突出した伸び率

1位となったのは**福岡県**で、5年間の上昇率は**+50.9%**でした。2位の北海道が+35.4%であることを踏まえても、福岡県の伸び率は際立って高い水準にあります。福岡県の公示地価水準は247,399円/㎡となっており、上昇率の高さがそのまま価格水準の押し上げにつながっていることがうかがえます。

3位には**京都府**(+25.3%)、4位には**宮城県**(+25.1%)が続きました。いずれも地方の中核的な都市を抱える府県であり、上位には東京都のような突出した価格水準の地域だけでなく、地方圏の府県も名を連ねている点が特徴です。実際、9位の東京都は+15.0%にとどまっており、価格水準の高さと上昇率の高さが必ずしも一致しない構図が見て取れます。

佐賀県・茨城県など、伸び率上位に食い込んだ地域

上位15件の中には、**佐賀県**(6位、+18.7%)や**茨城県**(13位、+11.1%)など、地価水準そのものは高くない地域も含まれています。佐賀県の公示地価は45,823円/㎡、茨城県は38,288円/㎡であり、いずれも東京都の1,334,555円/㎡とは大きな差があります。それでも上昇率で見ると全国の中でも上位に位置しており、価格水準の低さと伸び率の高さが両立するケースがあることを示しています。

上位県に共通する構造

上位に並んだ**福岡県**、**北海道**、**宮城県**、**熊本県**といった地域には、地方の中核都市を抱えているという共通点が見られます。これらの都市は九州や北海道、東北といった広域の経済・生活圏における拠点としての役割を担っており、人口や企業活動の集積が地価の動きに反映されやすい環境にあるとみられます。また、神奈川県や千葉県、埼玉県といった首都圏の県も上位に入っていることから、東京都心部の動向が周辺県に波及する構造も背景にあると考えられます。こうした中核都市や首都圏近接という条件が、上位県の顔ぶれを形づくっている一因といえそうです。