公示地価 上昇率ランキング5年(地区別・2025年)

国土交通省が公表する公示地価をもとに、2025年までの5年間で地価がどれだけ変動したかを地区別に集計しました。上昇率の大きさは、その地域で何が起きているかを映す鏡でもあります。

5年で2倍以上に、1位「箱根」の突出ぶり

首位となったのは**箱根**で、5年間の上昇率は**+131.4%**、1平方メートルあたりの価格は64,667円に達しました。2位以下を見ても**北広島**(+97.9%)、**千歳**(+97.0%)と、北海道の地名が続いていることが目を引きます。箱根は観光地としての知名度が高く、地価の変動が観光需要や開発動向と結びつきやすいエリアです。上位を眺めると、必ずしも大都市の中心部だけが大きく値上がりしているわけではなく、特定の目的地や産業拠点となっている地域が上位に並ぶ構図が見えてきます。

北広島・千歳・恵庭――北海道勢の躍進が意外性を生む

ランキング上位15件のうち、**北広島**、**千歳**、**恵庭**、**江別**、**石狩**と、5地区が北海道に集中している点は、一般的な地価上昇のイメージとは異なる意外性を持っています。特に**北広島**は+97.9%、48,575円/㎡という数値で2位に入っており、千歳の+97.0%(58,865円/㎡)と僅差で並んでいます。大都市圏の中心部ではなく、こうした周辺都市が軒並み上位に顔を出していることは、この5年間で北海道の一部地域に共通した地価上昇の動きがあったことを示しています。

上位に共通する「拠点性」という構造

上位15地区を通して見ると、単独の大都市というより、空港や工業団地、研究学園都市といった特定の機能を持つ拠点周辺が並んでいることが分かります。**つくばみらい**(+82.4%)や**守谷**(+54.4%)は首都圏近郊の開発が進むエリアであり、**福岡中央**(+79.2%、1,547,000円/㎡)や**菊陽**(+72.0%)、**大野城**(+58.9%)といった九州勢は、都市機能の拡大や周辺自治体への波及が背景にあるとみられます。地価の上昇率が大きい地区には、単なる人口集中ではなく、産業や交通の結節点としての役割が強まっているという共通点があるように見受けられます。