公示地価 上昇率ランキング3年(地区別・2025年)

国土交通省が公表する公示地価をもとに、2025年までの3年間で地価の伸び率が高かった地区を順位づけました。全国1526件の地区の中で、どのエリアが上昇の勢いを見せているのかを見ていきます。

公示地価 上昇率ランキング3年(地区別・2025年)
順位地区直近3年 変動率2025年 地価
1箱根+143.1%64,667円/㎡
2白馬+66.4%19,457円/㎡
3千歳+64.9%58,865円/㎡
4菊陽+60.2%80,033円/㎡
5恵庭+49.9%42,407円/㎡
6北広島+49.4%48,575円/㎡
7熊本大津+42.7%55,900円/㎡
8大野城+41.9%184,006円/㎡
9大阪西+41.8%1,582,400円/㎡
10仙台宮城野+41.1%197,792円/㎡
11野沢温泉+40.9%24,100円/㎡
12京都下京+40.9%1,691,464円/㎡
13江別+38.3%46,507円/㎡
14台東+38.0%2,018,189円/㎡
15古賀+37.2%83,870円/㎡
16福岡東+36.6%194,220円/㎡
17糸島+36.1%55,050円/㎡
18石垣+36.0%97,480円/㎡
19筑紫野+35.6%109,888円/㎡
20福岡早良+35.6%320,975円/㎡
21京都南+35.5%490,217円/㎡
22石狩+35.4%28,531円/㎡
23市川+34.4%412,495円/㎡
24宮古島+33.7%47,329円/㎡
25札幌東+32.5%143,798円/㎡
26五城目+32.0%7,213円/㎡
27芽室+32.0%19,400円/㎡
28福岡西+31.6%182,672円/㎡
29大阪福島+31.5%806,667円/㎡
30浦安+31.4%479,600円/㎡
上位30件を表示(対象1,526件)
公示地価 上昇率ランキング3年(地区別・2025年)(上位8件)
項目値(%)
箱根143.1
白馬66.4
千歳64.9
菊陽60.2
恵庭49.9
北広島49.4
熊本大津42.7
大野城41.9

1位「箱根」の突出した伸び率

今回のランキングで際立っているのが1位の箱根です。3年間で+143.1%という伸び率は、2位の白馬(+66.4%)を大きく引き離しており、全国1526地区の中でも別格の水準にあります。1平方メートルあたり64,667円という価格自体は突出して高いわけではありませんが、上昇の勢いという点では今回のランキングを象徴する存在といえます。

3位以下には千歳(+64.9%)、菊陽(+60.2%)と続きますが、いずれも箱根の伸び率には及びません。上位陣の顔ぶれを見ると、観光地や地方の拠点都市が名を連ねており、地価上昇の背景が一様ではないことがうかがえます。

北海道・九州の中堅都市が目立つ意外性

上位15件を見渡すと、知名度の高い大都市の中心部よりも、地方の中堅都市が多くランクインしている点が意外性として挙げられます。北海道では千歳(+64.9%)、恵庭(+49.9%)、北広島(+49.4%)、江別(+38.3%)と4地区が名を連ね、九州でも菊陽(+60.2%)、熊本大津(+42.7%)、大野城(+41.9%)、古賀(+37.2%)が上位に入っています。東京都心や大阪といった従来の地価上昇のイメージが強いエリアよりも、こうした地方都市の伸び率が上回っている点は、公示地価という指標ならではの発見といえるでしょう。

上位に共通する「拠点性」という構造

順位の顔ぶれを見渡すと、単なる都市の規模ではなく、特定の産業や交通の拠点としての役割を持つ地区が上位に集まっている点が共通しています。北海道の千歳や北広島、九州の菊陽や熊本大津は、いずれも大規模な工場進出や空港・鉄道といったインフラの整備が進むエリアとして知られており、こうした動きが地価の伸びに反映されている可能性があります。一方で箱根や白馬、野沢温泉のような観光地は、訪日需要や別荘需要の高まりが背景にあるとみられます。都心の大阪西や京都下京、台東のように、価格水準そのものが高い地区も含まれており、上昇率という切り口で見ると、価格帯や地域性の異なる複数の要因が絡み合ってランキングが形成されていると考えられます。